ふたつめの病院
無事に紹介状をもらい、新しい病院の門をくぐりました。
待っていたのは若い先生でした。
ただ、そこの病院は二人体制で初診の患者を診てくれました。
若い先生にいろいろ問診を受けた後、少し年配の先生がきて
「同じことを聞いてしまうかもしれないけれどよかったら話してください」
とても安心したことを覚えています。
年齢も年齢だったので本当に鬱なのか、単なる更年期障害なのか、
自分の体に起きていることを知りたいと泣きながら話しました。
先生はお二方ともよく話を聴いてくださいました。
そこで初めて自分はうつなんだとしっかり受け止めることができたのです。
まず薬の整理から始めました。
今まで使っていた薬歴を見ながら、いらない薬は漸減していき、必要であろうと思われる薬と交換していく作業。
副作用がひどすぎて三日と服用できない薬もありました。
そんな時はつぎの受診日を待たずに病院に駆け込みました。
先生はすぐに対処してくださり不安から逃れることができました。
その間に臨床心理士の先生と話したり、テストを受けたり・・・
パートナーもまた一緒に先生の話を聞きに行ってくれました。
二人で話を聞き、そのあと一人ずつ先生とじっくり話をして
パートナーでもお互い言いにくいことを先生を通じて確認することができました。
私の場合何も手につかないので家事が疎かになっていました。
パートナーにはかなり迷惑をかけたことかとおもいます。
義父母との同居なので食事はなんとか作っていました。
片付けがまるでできない状態がずっと続きました。
途中震災がありましたが
子ども達も成人し、なにかと助けになってくれました。
私の場合、地域特性というか、鬱を病気とみてくれない
怠けているだけと捉える人間が多い田舎で、地区の中でも「うつ」というだけで離婚だとか嫁いびりだとかが発生する地域でした。
なので病気を知っているのはパートナーと子ども達だけというケースになります。
近所の人や親戚が集まって、地域のうつ病の人のことを話すときは決まって怠け者や変人扱いでした。
新しい先生はそのあたりも踏まえてくれて治療方針を打ち出してくれていました。